トークセッション（一部、掲載）

1. 今回のランキング選定基準を改めてお教え下さい。
   • 対象企業は、「日本を動かす経営者」というテーマに合致した規模の企業でなければならず、時価総額を指標として上位100社をスクリーニング
   • 対象企業の財務情報に加え、ESG（環境・社会・ガバナンス）情報なども加えたフィスコIR独自のアプローチを採用
   • 今回、極めて特徴的なのは「潜在的な価値」と「認知できる価値」のギャップを測定したこと。そのギャップ（乖離の程度）の小さい企業を、企業の長期的価値が適正に引き出され、かつその価値が広く認知されている「社長力の光る企業」とした
2. 財務パフォーマンスに加え、ESGパフォーマンスも選定基準に入れましたが、その理由をお聞かせ下さい。
   • 企業経営者の方々と同じく、顧客、従業員、ビジネスパートナー、サプライヤー、地域社会といったステークホルダー価値の総和、社会的需要への対応を含む経営者の哲学、姿勢などに焦点をあてる
   • かつ、投資家と同じく中長期的なキャッシュ・フローの生成能力に焦点をあてて企業を評価する
   • そのために、時間軸を今期・来期といった短期ではなく、長期においた。長期的視座にたって企業価値を評価するために、財務情報だけでなく、ESG情報なども評価方法に統合した
3. また、ギャップ(乖離の程度)という選考方法についてもその理由の詳細をお教え下さい。
   • 例えば、直面している事業環境、ビジネスモデルが企業ごとに違うにも関わらず、絶対的な評価軸をもって格付け・評価することにはムリがあると感じている
   • 対象企業の潜在的な企業価値（適正価値）と認知できる企業価値（市場価値）を求め、そのギャップを算定する。ギャップがないほどフェアバリューによる評価が常態化している。こうした状態を保つことが経営者の力量を表す重要な指標と考え、採用した
4. 今回のランキングで見えてきたことをお教え下さい。
   • ランキング上位の企業経営者の方々は、「ぶれない経営姿勢」「誠実さ（integrity）」「マーケットとの対話力」が卓越されている
   • 「ぶれない経営姿勢」とは、企業としてのアイデンティティーを尊重する姿勢であり、こうした姿勢をもつ経営者の多くは、迅速な意志決定を行う能力と実行力を兼ね備えている
   • 「誠実さ（integrity）」とは、ステークホルダーに対して責任を全うすることに強い意志を持つことであり、彼らに公平な分配をするために、長期にわたって企業経営をどう舵取りするかという点に真摯に向き合うことだ。力のある経営者は、こうした「誠実さ」を備えている。
   • 「マーケットとの対話」は、持続的に経営品質の向上に率先して務めるリーダーシップと謙虚さを兼ね備えている経営者でなければできるものではない