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フィスコ統合報告書レポート

Vol.5

経営理念の中心が変わる

ソニー株式会社のコーポレトサイトには、吉田代表執行役社長兼CEOのメッセージとして、「ソニーは、『クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす』というPurpose(存在意義)のもと、社会にとって意義のある存在であり続けることを目指しています。また、イノベーションと健全な事業活動を通じて、企業価値の向上を追求し、持続可能な社会の発展に貢献することは、ソニーの企業としての社会的責任であると考えています。それは、お客様、株主、社員、ビジネスパートナーなどのあらゆるステークホルダーに対する責任、そして、ソニーが事業を行っている社会、地球に対する責任でもあります。」とあります。さらに本年5月21日、「経営説明会」を開催し、同吉田氏は、「長期視点を大切にしていきた」、「この1年に手がけたことで、もっとも重要なことは”存在意義(PURPOSE)”を定義したこと」と振り返り、「ソニーとういう会社を長期的に持続可能にしていくためには、我々の存在意義は何かを定義し、社員としっかり共有することが重要だ」と訴えています。

海外においてはいち早くP&G、ユニレバーが「PURPOSE」経営を実践し、それぞれ「私たちは、現在そして未来の、世界の消費者の生活を向上させる、優れた品質と価値を持つP&Gブランドの製品とサービスを提供します。その結果、消費者は私たちにトップクラスの利上げと利益、価値の創造をもたらし、ひいては社員、幹主、そして私たちがそこに住み働いている地域社会にも反映することを可能にします。」、「ユニリーバは、創業以来、パーパス(企業としての目的・存在意義)を大切にしてきました。現在は『サステナビリティを暮らしの”あたりまえ”に』というシンプルで明確なパーパスを掲げています。」としています。

経営の理論体系といえばミッションとビジョンが常識でしたが、最近では多くの企業がパーパス(PURPOSE)を選んでいます。まさに、「企業文化は戦略に勝る(Culture eats strategy for breakfast by Peter Drucker) 」であり、日々の中で企業のパーパス(PURPOSE)を実践することが重要であるといえます。

以上、参考になれば幸いです。

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