Vol.6
$450 billion CAD(日本円換算約37兆円)の運用資産を擁するカナダロイヤル銀行グローバル・アセット・マネジメント(RBC GAM)は本年10月16日、米国、カナダ、英国、欧州、アジアにおける799の機関投資家を対象としたESG投資意識調査の結果を発表しましたのでご紹介します。
同調査によるとESG投資を採用する機関投資家が増えていることがあらためてわかります。
同調査によると、ESGを「多少考慮」と回答した人の割合と、「顕著に考慮」との回答した人の割合では、「顕著に考慮」の割合がいずれの地域でも対前年比増加していて。増加分は、米国で3%、カナダで5%、英国で30%。ESG投資を採用している投資家においては、ESG投資が具体的な投資価値を生むと確信する人が増えているという結果となっています。具体的には53%の回答者が、ESG投資の最大の理由を、投資リスクを下げ、投資リターンを拡大することだと回答していて、ポートフォリオにおけるESG投資の割合が増加しています。また、「多少考慮」と「顕著に考慮」をあわせた割合では、英国で97%、カナダで80%と非常に高くなっている一方、米国は約65%で、2018年からほぼ横ばいという結果となっています。
ESG課題において今年最も重視しているテーマは、回答者の67%がサイバーセキュリティ、66%が腐敗防止をあげています。一方、英国・欧州では気候変動をトップにあげています。
パッシブ運用が世界的な兆候の中で、ESG投資ポートフォリオの平均61%が、アクティブ運用されています。また、ESG投資ポートフォリオの全てをアクティブ運用している機関投資家は28%、ESG投資ポートフォリオの全てをパッシブ運用している機関投資家は10%。
2018年の調査においては、4分の3が取締役会における女性登用は重要であると回答していましたが、今年の調査において、”企業は女性登用の目標値を掲げるべきか”との質問に対しては、52%が「ノー」と回答しています。英国では55%が「ノー」と回答しています。
以上、参考になれば幸いです。
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