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フィスコ統合報告書レポート

Vol.12

KLMオランダ航空が呼びかける「Fly Responsibly」

https://www.youtube.com/watch?v=6tp_NvMIHzg&feature=emb_err_watch_on_yt

気候変動の影響から、欧州では飛行機の利用を控えようという動きが市民の間で起きています。そうした中、KLMオランダ航空が、今年6月に発表した意見広告動画において、「Fly Responsibly(責任ある航行)」として、飛行機の代わりに電車を利用することを呼びかけています。このキャンペーン動画を通して、「いつも直接顔を合わせて話をすることが必要ですか?」「飛行機の代わりに電車を移動することはできませんか?」「カーボンオフセットに協力したり、荷物や軽くすることにも協力してもらえますか?」など複数の質問を投げかけています。

「Fly Responsibly」は、より持続可能な航空業界の未来を創造するために主導的な役割を果たす同社のコミットメントを表し、航空会社として、全員が負わなければならない責任として、自社としての取り組みだけではなく、顧客や業界全体に対して責任ある飛行機の利用を呼びかけていて、社外ならびに世界中に働きかけていくことを目指しています。

KLMオランダ航空自身は、今後環境保護のために500km以下の路線については鉄道会社と連携し、飛行機以外の移動手段を視野に入れて路線計画を進め、実際、2020年3月からは週5便で運航するアムステルダム~ブリュッセル線を1便減便、高速鉄道タリスと提携してKLMのチケットと同様に販売することを明らかにしています。飛行機の利用者が減れば、当然同社の売り上げにも影響します。しかしそれ以上に、近年の気候変動の影響、及びそれに伴う規制の行方は、近い将来事業そのものにとっての大きなリスクとなり、現在のビジネスのあり方をそのまま続けることは持続不可能であるという認識が出発点となっていると言えます。

以上、参考になれば幸いです。

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