ここから本文です。

フィスコ統合報告書レポート

Vol.20

日本取引所グループ公表「ESG情報開示実践ハンドブック」

日本取引所グループ(JPX)は、上場会社がESG情報開示を進めるためのモデルとなるハンドブックを公表しました。

https://www.jpx.co.jp/corporate/sustainability/esg-investment/handbook/nlsgeu000004n8p1-att/handbook.pdf

上場会社と投資家との対話を促進して、中長期的な企業価値向上を促進するために、自社に適したESG取り組みを促すことを目的としています。基本的な「ESG課題とESG投資」についての理解、「企業の戦略とESG課題の関係」、「監督と執行」、「情報開示とエンゲージメント」までの4ステップを提示して、取り組みの道筋を示しています。

ESG情報開示の手法としてはこれまでも、グローバル・レーティング・イニシアティブ(GRI)、サステナブル会計基準機構(SASB)、気候開示基準機構(CDSB)、国際統合報告協議会(IIRC)、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)などの開示手法が多数存在し、その多くが欧米の基準に準拠していています。JPXのハンドブックは、これからESG情報開示を始めようとする上場企業を念頭に、既にESG情報を開示している上場企業にとっても参考になる情報が含まれている、としています。

内容については、2019年6月に、国際的な証券取引所で構成する「サステナブル ・ストックエクスチェンジ(SSE)」イニシアティブが作成した「ESG情報の報告に関する企業向けモデルガイダンス」の日本語版をはじめ、TCFDやSASB、経産省の価値協創ガイダンス等を活用し、さらに、上場会社が自社の状況に合わせて必要な部分を参照にできるように、4段階のステップが示されています。

以上、参考になれば幸いです。

アーカイブ