仮想通貨ICP(インターネットコンピューター)とは?今後の見通し・予想・仕組みを徹底解説
仮想通貨ICPは、2021年5月に大手暗号資産取引所バイナンスに上場し、わずか2日で時価総額ランキング10位以内に入り話題となりました。
ここでは、そんなICPの今後の見通しや投資方法について解説していきます。
- GAFAに対抗するという壮大な目標も持っている
- インターネットコンピュータ(ICP)はイーサリアムよりも汎用性が高く、高速でスマートコントラクトが実行される
- プログラミング言語「Motoko」を独自に提供している
- 非営利団体「DFINITY財団」が監督しており、創業者兼チーフサイエンティストであるDominic Williams氏は、経験豊富な起業家であり暗号理論家である
- ICPエコシステムの拡大により価格の上昇が期待できる
- 20年間のロードマップを発表しており長期的な成長を目指している
- 仮想通貨取引を始めるならコインチェックが使いやすい
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仮想通貨ICPとは?
通貨名 | インターネットコンピュータ |
シンボル | ICP |
価格(2024年5月時点) | ¥1,875.63 |
時価総額(2024年5月時点) | ¥879,881,753,854 |
時価総額ランキング(2024年5月時点) | 20位 |
購入できる主な取引所 | 国内取引所での取り扱いはなし |
インターネットコンピューター(ICP)は、DFINITY財団が開発しています。
インターネットコンピュータ(ICP)は、世界中の独立したデータセンターを使用して、現在の中央集権的なインターネットクラウドプロバイダに代わる分散型のインターネットクラウドを提供するためプロジェクトです。
具体的には、アマゾンウェブサービス(AWS)やGoogleの「Google Cloud」、マイクロソフトの「Azure」のようなクラウドサービスをブロックチェーンで実現するプロジェクトになっています。
つまり、アマゾンやグーグルなどの企業によって管理されるのではなく、仮想通貨ICPを使って、従来のクラウドサービスプラットフォームを分散化する試みになります。
仮想通貨ICPは、インターネットコンピュータのガバナンス、ネットワーク参加者の善行に対する報酬、および取引を行う際の手数料の支払いなどに使用されます。
インターネットコンピュータおよび仮想通貨ICPには、次のような特徴があります。
仮想通貨ICPの特徴
イーサリアムと比較されることが多いICPですが、以下の3つの特徴があります。
- スマートコントラクトを高速で実行
- エコシステムが拡大している
- プログラミング言語を提供
それでは確認していきます。
スマートコントラクトを高速で実行
まず、イーサリアムよりも汎用性が高く、高速でスマートコントラクトが実行されます。
公式の発表でも、私たちが普段ウェブサイトを見るのと同じ速度で、スマートコントラクトが実行されると言及されています。
インターネットコンピュータを使用すれば、サーバーレンタルやAWSのようなクラウドサービスを利用せずに、誰もが分散化されたウェブサイトやアプリの作成、DeFiサービスやNFTなどを提供できるようになります。
つまり、スマートコントラクトが高速に実行されることによって、従来のAWSのようなサービスを使わずに、インターネット上にサービスを提供できます。
従来であれば、ウェブサイトを開発したい場合、サーバーをレンタル、プログラムをアップロードしていくなどの時間や手間のかかる作業が必須でした。
ICPでは、公開したいウェブサイトやネットサービスなどのコードをICPのネットワーク上にアップロードするだけで、簡単に分散化されたサービスが構築されます。
エコシステムが拡大している
DFINITYのインターネットコンピュータは、分散型金融(DeFi)プラットフォーム、企業のITシステム、Webサイトなどのユースケースを想定しています。
通常のインターネットの速度で動き、ICP上に無制限にあらゆるサービスやプラットフォームを構築できるため、既に多くのサービスが開発されています。
具体的には、インターネットコンピュータ上でウェブサイトを構築できる「Fleek」、検閲に強いソーシャルメディアプラットフォーム「Capsule Social」、大手掲示板「Reddit」の分散型バージョン「DSCVR」が開発されています。
また、ショートムービーを投稿する「TikTok」のような分散型アプリ「CanCan」や、ビジネス向けSNS「LinkedIn」の分散型サービス「LinkedUp」のデモも公開されていました。
今後も、ICP上で多くの分散型サービスが誕生しそうで、世界的に注目が集まっています。
プログラミング言語を提供
独自のプログラミング言語「Motoko」が提供されています。
Motokoは、DFINITY財団が開発している新しいソフトウェア言語であり、可能な限り幅広い開発者が、インターネットコンピュータブロックチェーン上で、信頼性と保守性の高いウェブサイト、企業システム、インターネットシステムを容易に作成するために設計されています。
つまり、Motokoはインターネット上で直接実行する次世代の分散型アプリやサービスを構築したい開発者向けに設計された、新しくモダンなプログラミング言語です。
Motokoは、ICP独自の機能をサポートし、使い慣れたプログラミング環境を提供するように特別に設計されており、新しい機能実装や改善が日々実行されています。
DFINITY財団が発表した20年間のロードマップでは、5年以内に学校でインターネットコンピュータとMotokoについて教える構想を描いています。
インターネットコンピュータと合わせてプログラミング言語「Motoko」にも注目が集まっています。
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仮想通貨ICPの価格動向
ICPは、2021年5月に複数の仮想通貨取引所に上場した仮想通貨です。
比較的新しい銘柄ですが、これまでのICPの価格推移について確認していきましょう。
ICPの価格は上場直後に約8倍へ高騰していますが、わずか2日で時価総額ランキング10位以内に入り話題となったことも納得がいきます。
ただ、上場して急騰して以降、翌月にはトークン価格は95%の急落を記録し27ドルとなり、その後は上下を繰り返して現在は12ドル付近で推移しています。
上場当時の上昇が急速だったため、売りが重なり急落も深刻なものになったという見方があります。
他方、構想に共感する投資家が多い中、実際のプロダクト構築が難航しているとの情報も多いようで、期待感が先行していた分下落基調が続いているという見方も多いようです。
2024年現在は、ビットコインが円建て最高値を更新するなど仮想通貨市場での上昇が続いており、ICPも連動して徐々に上昇傾向にあります。
しかし、DFINITY財団は20年間という長いロードマップを公開しており、エコシステムの拡大とともに成長の余地はまだまだありそうです。
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仮想通貨ICPの今後の見通し
ICPの今後の見通しや予想はどうなるのでしょうか。
ここではICPの今後に影響するであろうポイントを紹介していきます。
- ビットコインとの接続を発表
- ICPエコシステムの拡大が見込まれる
- GAFAを置き換えるという目標
1つずつ見ていきます。
ビットコインとの接続を発表
DFINITY財団は、インターネットコンピュータをビットコインに接続することを9月21日に発表しました。
インターネットコンピュータをビットコインネットワークに接続することにより、スマートコントラクトを介してビットコイン上で実行される新しいシステムやサービスの構築が可能になると言われており、現在開発進んでいます。
具体的には、インターネットコンピュータを使って開発されたアプリやサービスがビットコインの決済機能を持つ可能性があると言われています。
さらに、イーサリアムのネットワークとの統合が提案されているようです。
ビットコインとの接続に加え、イーサリアムとの接続に成功すると、ICP上でアプリやサービスを開発する際に仮想通貨ICPを使用する機会も増え、価値が高まっていく可能性が十分に考えられます。
ICPエコシステムの拡大が見込まれる
20年間という長いロードマップを公開しており、今後のエコシステムの拡大が見込まれます。
開発者は、インターネットコンピュータを使って分散化したウェブサイトやゲーム、DeFiサービスやNFTなどの開発にすぐに着手できるので、今後はインターネットコンピュータ上のサービスの増加が予想され、開発に伴って仮想通貨ICPの利用が促進されます。
Dfinityでスマートコントラクトを利用した取引を行う際は、仮想通貨ICPを変換した「cycle」が利用され、「cycle」はイーサリアムでいうガス代のように使用されます。
「cycle」はインターネットコンピュータ上での開発や取引などの様々な処理に使用されるため、保有するICPトークンを事前に「cycle」に変換する必要があります。
利用された「cycle」は最終的にバーン(焼却)されるため、結果的に仮想通貨ICPの供給量が減っていき、サービス提供者はICPトークンが必要になるため、取引所などでICPトークンを手に入れる必要があり、供給量が減少する中で需要は増加していくため、価格の上昇が見込まれます。
GAFAを置き換えるという目標
投資家が一番好感を持っているのが、GAFAを置き換えるという目標です。
アマゾンやマイクロソフトが所有する専用のサーバーでアプリケーションを実行する必要がなくなれば、従来のシステムのセキュリティ対策やGAFAなど大手IT企業によるデータの独占的取得、維持コストなどの課題を、非中央集権化とインターネットの分散化を実現することで解決できる可能性があります。
ロードマップでも、インターネットコンピュータが現代の大企業の閉鎖的なインターネットエコシステムを10年以内に追い越すとされています。
GAFAのようなビッグテックと呼ばれる企業に挑戦するインターネットコンピュータに共感する人が増加しており、今後の動向に注目が集まることが予想できます。
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仮想通貨ICPへの投資方法
では、ICPを購入する方法をお伝えします。
ICPを購入するためには、国内取引所で日本円をイーサリアムなどの仮想通貨に換えて、それを海外取引所に送金してICPを購入することになります。
海外取引所は金融庁の認可を受けておらず、国内取引所とは違って万が一何かあったときは自分で対処しなければなりません。
海外取引所を利用する際は自己責任となりますので、注意して使用しましょう。
海外取引所については「海外仮想通貨取引所が危険な理由を徹底解説」で詳しく解説していますので是非ご参照下さい。
STEP1.コインチェックに口座開設
まず、国内取引所の口座開設はコインチェックが人気です。
初心者でも使いやすく多くの仮想通貨を取引できるメリットがあります。
コインチェックの口座を開設したら、日本円を入金しましょう。
入金を終えたら、ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨を購入しましょう。
STEP2.海外取引所の口座を開設
海外取引所へ送金可能な仮想通貨を選定し、購入を終えたら海外取引所の自分のウォレットへ送金します。
バイナンスなどの有名な海外取引所は、ホームページを検索し、日本の取引所と同様に本人確認書類の提出が完了すれば口座を開設できます。
ここでは、バイナンスを用いて説明します。
バイナンスのトップページを開き、右上の登録ボタンを押して口座開設を行いましょう。
本人確認書類の提出や2段階認証の設定を完了すれば口座開設が完了します。
口座開設が完了したら、自分の「ウォレット概要」から「現物」を選択、最後に送金したい仮想通貨の「入金」ボタンをクリックします。
次のページで、入金する際のアドレスが表示されますので、アドレスをコピーしてコインチェックの出勤画面に戻ります。
この際、ビットコインを送金する場合とイーサリアムを送金する場合では、入金するアドレスが異なりますので、自分が送金したい仮想通貨の入金ボタンをしっかりクリックするようにしましょう。
STEP3.海外取引所のウォレットに送金
最後に、コインチェックの出金画面から送金したい仮想通貨をバイナンスの自分のウォレットに送金します。
コインチェックのウォレット画面から「コイン送金」をクリックします。
後は、送りたい仮想通貨を選択し、先ほどバイナンスでコピーしたウォレットアドレスを宛先の欄に添付します。
手数料と送金したい金額を確認の上、「送金する」をクリックするとバイナンスのウォレットに仮想通貨が送金されています。
時間をおいてバイナンスのウォレットを確認すると送金が行われています。
では、手順が理解できた方は、コインチェックの公式サイトをチェックしてみましょう。
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また、仮想通貨取引所の手数料の比較記事もあわせてご覧ください。
仮想通貨ICPに関するよくある質問
ICPは、大幅な価格上昇をみせた後下落しましたが、将来性への期待から現在も大きな注目を集めています。
次に、ICPに関するよくある質問をまとめます。
- イーサリアムとの大きな違いは何ですか?
- インターネットコンピュータを開発したのは誰ですか?
- ICP上のサービスは具体的に何がありますか?
イーサリアムとの大きな違いは何ですか?
イーサリアムよりも汎用性が高く、高速でスマートコントラクトが実行されます。
また、ICPを介したサービスを利用するユーザー(ICPで作られたウェブサイトを見るユーザー)はガス代を払う必要がなく、仮想通貨を保有する必要はありません。
ICP上のサービスを閲覧・利用するユーザーにとっては、ウォレット作成、仮想通貨を購入する必要がないため、現在利用しているアプリやウェブサイトとほとんど同じ感じで触れることができます。
ただ、イーサリアムはインターネットコンピュータよりも分散性に優れています。
イーサリアムは何千ものノード数がネットワークを支えていますが、インターネットコンピュータ(ICP)は48の独立したデータセンターのみでネットワークを支えています。
分散化されていることはセキュリティ上重要であり、多くの暗号通貨投資家が非常に重視しているため、ICPはまだ開発の途上ですが、ノードの数を増やすなどして、分散化にもしっかり取り組んでいます。
ICPの計画では、このプロトコルを世界中の数百万台のコンピュータで実行することを目指しています。
インターネットコンピュータを開発したのは誰ですか?
インターネットコンピュータは、チューリッヒに拠点を置く非営利団体「DFINITY財団」が監督しており、パロアルト、サンフランシスコ、東京にオフィスを構え、世界各地にリモートチームを設置しています。
DFINITYの創業者兼チーフサイエンティストであるDominic Williams氏は、経験豊富な起業家であり暗号理論家でもあります。
ICPは2015年に発表され、2018年を通していくつかの資金調達ラウンドを実施し、合計1億9500万ドルを調達しました。
ICP上のサービスは具体的に何がありますか?
DFINITYのインターネットコンピュータは、分散型金融(DeFi)プラットフォーム、企業のITシステム、Webサイトなどのユースケースが想定されており、既に多くのサービスが開発されています。
具体的には、分散型ウェブサイトを構築できる「Fleek」、分散型ソーシャルメディアプラットフォーム「Capsule Social」、大手掲示板「Reddit」の分散型バージョン「DSCVR」などが挙げられます。
ウェブサイトを構築するサービスからウォレットやDeFi、NFTやGamesなど多くのジャンルのサービスが開発されており、サービスの開発を誰でも容易に行うことが可能なため、今後も多くのサービスが開発されていくでしょう。
仮想通貨ICPのまとめ
インターネットコンピュータ(ICP)は、スマートコントラクトを高速で実行でき、GAFAに対抗するという壮大な目標を持ったプロジェクト・仮想通貨です。
注目度が非常に高く、大手暗号資産取引所バイナンスに上場してわずか2日で時価総額ランキング10位以内に入り話題となりました。
最後に今後も注目されるであろうインターネットコンピュータ(ICP)の特徴や今後の見通しをまとめてみます。
- GAFAに対抗するという壮大な目標も持っている
- インターネットコンピュータ(ICP)はイーサリアムよりも汎用性が高く、高速でスマートコントラクトが実行される
- プログラミング言語「Motoko」を独自に提供している
- 非営利団体「DFINITY財団」が監督しており、創業者兼チーフサイエンティストであるDominic Williams氏は、経験豊富な起業家であり暗号理論家である
- ICPエコシステムの拡大により価格の上昇が期待できる
- 20年間のロードマップを発表しており長期的な成長を目指している
- 仮想通貨取引を始めるならコインチェックが使いやすい
インターネットコンピュータ(ICP)は今後に利用拡大が期待できる仮想通貨です。
なお、2024年5月現在は価格がピーク時よりも大きく下落しており、今後のエコシステムの拡大を期待するならば、買い時だと捉えることができます。
投資対象としてもGAFAを置き換えるという壮大な目標を持つ魅力のある仮想通貨ですので、興味のある方は以下のCoincheck公式サイトをぜひチェックしておきましょう。
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