アートの価値とは?見極め方や高価値の美術作品の特徴を解説
NFTアートの好調や、オークションハウスでの支払いに仮想通貨払いが出来るようになったりと、美術品の価値は転換点にあると言えるでしょう。
美術品の価値とは何か?
シンプルですが、実に奥深いテーマです。
今回は美術品の価値に関して詳しくご説明していきたいと思います。
どのような価値、どのような需要があるのでしょう?
- 美術品には資産や投資対象の他に、権威の一部としての価値があります
- 美術品の価値とは希少性・相場観・歴史的価値で判断されます
- 価値の高い美術品は、購入先・エビデンス・付属品によって見極める事が出来ます
- 今後価値の上がる美術品はオークションハウスに注目してトレンドを仕入れ、アートイベントをチェックする事で見極める事が出来ます
ウクライナ情勢を受けて金の価値が上がっていますが、政治的不安と美術品の価値にも金相場のような整合性があるのか気になる方もいらっしゃると思います。
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美術品/アートにある価値とは?
それでは早速、美術品にある価値とは何なのかお話していきたいと思います。
- 資産として
- 投資対象として
- 権威の一部として
資産として
資産・財産として美術品は活用されます。
不動産や通貨での預金であれば、政治的不安が発生すると暴落する可能性があります。
政治的不安が発生すると金の価値が上昇しますが、美術品の価値に関する考え方も資産の一部を実物資産に変えておくと言った意味で資産運用に使用されます。
美術品は政治的不安による大幅な値崩れを起こしにくい傾向があります。
美術業界にも現代アートやNFTアートなどある種のトレンドは存在しますが、スタンダードな商材であればオークション落札額の相場観も可視化されていますので価値が安定的です。
投資対象として
資産をリセールする場合のお話ですが、投資対象としても美術品は優秀です。
美術品の希少性を活用して価値があると証明する事が出来ます。
アジア圏の方が良くする手法として、純金や純銀などで制作された美術品を投資対象として活用される場合があります。
これは貴金属の価値と美術品の希少性を上手に掛け合わせた投資方法の一例とも言えます。
権威の一部として
権威の一部として美術品が扱われる場合があります。
例えば、皇室のボンボニエールなども権威の一部として存在する美術品とも呼べます。
『権威の一部』と聞くと大袈裟に聞こえますが、成功された実績ポートフォリオの一部としてアートをさりげなく活用していらっしゃる方は多く存在します。
資産運用のスタイルは様々なものがありますが、リスクを分散させる方法の一つとして美術品を購入される場合があります。
美術品は目で見て楽しめる投資資産です。
生活やビジネスに美術品を取り入れる事は心の豊かさの象徴でもあります。
人にとってどう見えるかが重要なのではなく、自分にとってかけがえのない価値を美術品は私たちに教えてくれます。
そう言った意味でも美術品とは真実の価値あるものと呼べるでしょう。
美術品/アートの価値はどのように決まる?
では、次に美術品の価値はどのように決まるものなのか詳しく見ていきましょう。
- 希少性で判断される
- 相場観で判断される
- 歴史的価値で判断される
希少性で判断される
美術品の価値を定める際に希少性はとても重要です。
限定〇枚のリトグラフであったり、コラボレーションで生み出された作品であったり、作家がこのスタイルのサインをするのは『〇〇歳』の時だけだったなど、美術品にはあらゆる希少性に価値が存在します。
相場観で判断される
美術品の中でも現代アートは特に相場経過を見るに分かりやすいのですが、オークションやギャラリーにてどんな値段でやり取りされているのか相場観が出来ています。
メルカリやヤフオクでも出品の際に相場が算出されますが、美術品の価値を決める時にも相場観から位置づけられます。
現代アートの相場観を知る:
様々なサイトがありますが、以下のサイトリンクを参考にご覧ください。
大体の値段や世界的にどのような規模の市場でそのアーティストが展開しているのか判断材料となります。
歴史的価値で判断される
歴史的価値で美術品の価値が決定される場合もあります。
歴史的価値の発生とは美術品そのものが歴史的な資料になったり、歴史的な分岐点になったりした場合を指します。
例えば、太閤秀吉に切腹を命じられた利休が最後の茶会で用いたとされる茶杓や、マリーアントワネットが晩年に手掛けた絨毯などは歴史的価値がある美術品です。
価値の高い美術品/アートの特徴
それでは、一体、価値の高い美術品とはどのようなもので、見極めるにはどうしたら良いのかに関してお話をしていきます。
- 購入先は妥当か
- エビデンスはあるのか
- 付属品はあるのか
購入先は妥当か
価値の高い美術品の見極め方として、販売しているルートが妥当であるか考えてみて下さい。
例えば、サザビーズやクリスティーズ、現代アートであればフィリップス、アンティークであればボーナムズなど世界の有名オークションハウスからの購入であれば、ある程度は安心出来ると言えます。
反対に、フラリと立ち寄ったフリーマーケットで価値の高い美術品が偶然出品されている事などそうそうありません。
何を買うのかも大切ですが、誰からどのようにして購入するのかによって価値を推し量る事が出来ます。
国際的なオークションハウス:
クリスティーズは誰もが知っている認知度のあるオークションハウスと呼べるでしょう。
近年はサザビーズとの差別化や競争関係を意識しており、競売とは別角度から教育にも力を入れています。
中国微信購読を読むと、サザビーズとクリスティーズがお互いに対抗している記事を読む事もできるのでぜひチェックしてみて下さい。
サザビーズは現代アート/アンティーク/NFTアート/デザインなど美術だけでなく、不動産、時計、お酒など様々な投資に関わる商材を扱っています。
また、アジア圏のセールスに先んじて力を入れておりプライベートセールも充実しています。
フィリップスは現代アートに特化しているオークションハウスです。
ボーナムズはアンティークの中でもアジア圏の古美術品に関して非常に良い成績を出しているオークションハウスです。
骨董で探しているなら、クリスティーズ/サザビーズと共に必ずボーナムズの『アジアンウイーク』をチェックしてみてください。
エビデンスはあるのか
作品そのものを気に入る事も重要ですが、まずその作品にエビデンスが備わっているのか立ち止まって考えてみましょう。
「この花瓶は有名作家の制作した純金のものです!安いよ」と売っているものに飛びつかず、純金と謳う理由や有名作家とは誰でその人物に関しての資料が示されているのかしっかり見てみると良いと思います。
エビデンスが提示されている場合でもそのエビデンスがフェイクの場合もあります。
一人で判断が難しい場合は、専門家にオブザーバー参加して貰うのも良いと思います。
付随品はあるのか
エビデンスの話を少し掘り下げた内容ですが、付随品があるのかどうかも見てみると良いと思います。
中古ブランド品の購入でもそうですが、箱に入ったまま未使用のものとボロボロのジャンク品とでは同じアイテムでも値段が変わります。
美術品も同様で傷だらけで抜き身で売っている場合と、サインの入った箱や購入当時の領収書や保証書、箱の側面に張られた当時の管理番号、オークションへの出品履歴などが全くそのまま残っていて無傷の場合とでは価値が全く変わってきます。
美術品購入の際はリセールバリューへの対策も考えて吟味してみましょう。
アートの付属品ってどんなものがあるのか、ごく一部ですが、紹介させていただきます。
箱:
サインが書かれている箱の事を共箱(共箱)と言い、サイン以外に何か箱に書いてあるものを書付(かきつけ)と呼びます。
共箱の価値を上げる為に共箱を入れる為の箱を用意して二重箱や三重箱にしたりする場合もあります。
作品そのものも貴重ですがその付属物も価値を上げます。
極め札:
鑑定書の事ですが、歴史が古くなると鑑定書の事を極め札(きわめふだ)と呼んで珍重します。
布:
作品を木箱の中に収納する際に包んでいる布の中にも、端っこに作家の刻印が押されているものがあります。
刻印がない場合でも、仕覆と言う巾着で包んでいる事もありますし、その布を時代裂(じだいきれ)と呼んで珍重する事もあるので汚いからと言って捨てるのは止めましょう。
木の切れ端:
木の欠片や切れ端が掛け軸の箱の中などに入っているのですが、それはゴミではなく香木(サンダルウッドなど香りのする木の破片)です。
貴重な品物を虫から守る為に気を利かせて入れてあるものなのでこちらも扱いには注意をしましょう。
今後価値の上がる美術品/アートの見極め方
では、今後価値の上がる美術品の見極め方を具体的に見ていきましょう。
どんな作品が値上がりするのでしょうか?
- オークションハウスに注目する
- トレンドを仕入れる
- アートイベントをチェックする
オークションハウスに注目する
サザビーズやクリスティーズ、現代アートであればフィリップス、アンティークであればボーナムズと言った資本のある有名オークションハウスのプロモーション活動に注目して下さい。
今まで左程注目されていなかった作家の作品を突然、オークションカタログの表紙にして自社発のトレンドを作ろうとしています。
日本の美術業界もこの流行を大体はトレースしていくので、知っていて損はありません。
この辺りについては「アートのオークション」の記事で詳しく解説されておりますので、ぜひご参照ください。
トレンドを仕入れる
上項を深堀する内容ですが、トレンドを知る事こそ価値の上がる美術品を知る事に直結します。
有名オークションハウスのSNSをチェックすると共に、メルマガ登録もしておくと良いと思います。
そして、ご自身の環境が整っているのならwechatの購読でも彼らの発信を見てみて下さい。
アジア圏のコレクターに対してどんなセールスをしているのか、具体的にどんな人がどんなものを何処で購入してどのようにコレクションしているのかに関しても密着取材の記事で分かる部分があります。
アートイベントをチェックする
アートバーゼルやTEFAF、ベネチアビエンナーレなどをチェックしておきましょう。
勿論、日本の美術雑誌やアートイベントも素晴らしいと思いますが、大きく価値の跳ねる作品の見極めには世界規模のトレンドや資本力が大切です。
国際的なアートイベントってどんなものがある?
スイスが本家の世界的な現代アートイベントの一つですが、アメリカや香港でも行われます。
業界関係者の中にはスイスでないと出展する意味がないと言う持論のある方もいらっしゃいますが、2022のアートバーゼル香港はオンラインイベントも多く注目が集まっています。
オランダの美術財団が行っているイベントで、開催はニューヨークで行われる場合が多いです。
こちらはアンティークが主体の展示で、関係者限定の企画などはかなり豪華でシャンパンなども出て来ます。
美術を生業にしている方でも初めて出席した時には本当に驚いたと言うほど質も規模も大きなイベントです。
イタリアで2年に一度開催されている現代アートの祭典です。
上記2つのアートイベントと比較すると開けた内容で、テレビなどでご覧になった方も多いと思います。
美術のオリンピックと評されるイベントでして世界的にも注目されています。
美術品/アートの価値まとめ
いかがでしたでしょうか。
それでは今回のおさらいを見てみましょう。
- 美術品には資産や投資対象の他に、権威の一部としての価値があります
- 美術品の価値とは希少性・相場観・歴史的価値で判断されます
- 価値の高い美術品は、購入先・エビデンス・付属品によって見極める事が出来ます
- 今後価値の上がる美術品はオークションハウスに注目してトレンドを仕入れ、アートイベントをチェックする事で見極める事が出来ます
実物資産として美術品は注目を集めています。
ぜひこの機会に、アート投資に関して一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。
最後までご覧いただき誠にありがとうございます。
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