アート投資/購入・絵画投資に失敗する理由は?リスクや失敗事例を紹介

アート投資失敗
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今回はアート投資での失敗や失策を未然に防ぐ方法に関して詳しく説明していきたいと考えています。

この記事の要点
  • アート投資には長期運用の視点が必要です
  • 失敗しないコツはただ一つ・負けにくくする事です
  • 情報と人脈には敏感になりましょう
  • チームを作って運用しましょう
  • 数字・額面を記録して相場観やトレンドを把握しましょう

最初にお伝えしておきたい事は、成長に失敗は付きものだと言う事です。

楽観主義のように聞こえますが、どんな投資方法であれ投資家の方々にはポジティブな明るい気持ちで投資をして頂きたいと思います。

どんな箇所に気を付けるべきなのか、どんな問題が発生しがちなのか、具体例を示して紹介していきますので、アート投資に興味があるという方は、こちらの記事を読んで参考にしてみて頂けると幸いです。

この記事の制作者

坂本智美

京都造形芸術大学(現京都芸術大学)を卒業後、任天堂株式会社の商品品質管理部を経て、和器商会株式会社のオークションマネージャーを歴任。

  • 現在は美術修復スタジオを京都にて運営し
    リセールバリューの底上げに日々奔走
  • 美術に関するコンサル業務も請け負う

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目次

アート投資とは?

個の時代・多様性が拡大する社会において、投資の方法も様々な種類を選択できるようになりました。

昨今の世界経済において、投資対象としてアートにますます関心が高まっていることをご存じでしょうか?

毎年のように現代アートや有名作家の最高落札価格の更新がなされ、高額落札に関するニュースをご覧になる機会も多いかと思います。

あまり知られていませんが、修行の末に独立したギャラリストやアートディーラーでなくても、アート投資は『美術愛好家』や『コレクター』として小さくスタートする事が可能です。

デメリットをしっかり押さえる事によって投資の可能性を広げていきましょう。

アート投資の近年の動向ついては「アート投資の現状」をご覧ください。

アート投資が失敗する理由

それでは早速、アート投資に失敗する理由に関して述べていきたいと思います。

アート投資が失敗する理由
  • 短期決戦を決行している
  • 他人任せにしている
  • 売り時を逃す

短期決戦を決行している

アート投資にデイトレードのような価値観を持ち込むのは危険です。

アート投資において短期で一千万円を投入して即、一億円にすると言う考えは負けやすいです。

後ほど詳しく触れますが、NFTアートであっても投資額は最初は小さく、そして息長く市場と向き合って行くつもりで参入される事をお勧めします。

アート投資は必ず長期投資でお考えいただくと良いと思います。

SNSの時代という事も手伝って、アートにもトレンドが生まれやすくなっています。

ただ流れに任せて投資をするのではなく、ご自身の中で短期計画・長期計画を練っておくと先手を実行できます。

その上で、様々な人脈を作って投資機会の拡大を楽しんでみて下さい。

アート投資は長期運用で計画性もって行いましょう。

他人任せにしている

アート投資においては〇〇さんにお任せしているから大丈夫と言った考えはご法度だと思います。

『分からない』を理由に資産防衛に関して無関心に傾いているのは良くないです。

第三者の意見を広く聞く機会を持つ事は判断材料として素晴らしいですが、資産の価値・値付けそのものは投資されるご本人がされると良いと思います。

個人で動いている時はどうしても、購入時には気持ちが高揚して予算オーバーしても声を上げてしまいがちですし、リセールの際には損をしたくない一心で慎重になり過ぎてしまいます。

自分の判断基準に癖があると思う時に、勝つ為ではなく負けにくくする為の工夫としてどなたかに意見を求めると良いと言われています。

売り時を逃す

アート投資は元々、商材として流動性が左程あるものではなくトレンドも王道ありきでしたが、近年は中国系アート投資家の新規参入やSNSの普及によってトレンドが生まれやすい土壌が備わっています。

商品を寝かせている間に売り時を逃さないようにフレッシュな情報に敏感でいて下さい。

新しい情報を仕入れるには人脈作りが一番です。

良し悪しはあろうとも常に現金が流れている状態が理想です。

作品も人脈も古くなっていないか、一定の期間を設けて確認の機会を持ちましょう。

アート投資の失敗事例

例えば先代から引き継いで始めているプロのギャラリーでも失敗は山ほどあると思っていただいて良いと思います。

失敗する事を怖がるよりも負けにくい陣形に投資のバランスを整える方向に考え方をシフトして、アート投資と付き合ってみて下さい。

アート投資の失敗事例
  • 口約束での失敗
  • NFTアートでの失敗
  • 第三者が介入することで発生するミス

口約束での失敗

日本人同士で良くある事だと思いますが、距離感を気にしての遠慮から契約書を作らないで口約束で済ませるのはお勧めしません。

新規参加者が洗礼を受けるじゃないものの、この場合、痛みを受けるのはキャリアが浅い側です

書面に残せる道筋を作ってみて下さい。

NFTアートでの失敗

興味がある人こそ聞いて欲しいのですが、オープンシーはUI(ユーザーインターフェース)がまだまだ発展途上です。

そもそもUIが分かりにくく失敗しやすい環境下にあるので、一人で画面を触らない方が良いと思います。

一人で分からないなりにはじめて博打的に渦に飲み込まれるのではなく、計画当初からパーティ(チーム)を組み、常に情報交換できるネットワークを持って共有する体制を持っていて下さい。

成り行きに任せていると初手から程なくして、ガス代がネックになって動けない状況に陥る可能性が高いです。

不思議な話ですが、現在のガス代価格ですと数回取引しただけで10万円くらいは飛んで行ってしまうので、ぜひ、計画性を持って臨んで下さい。

NFTアートでも負けにくくする為の工夫は必要です。

じれったくなった時にこそ、計画性をシェアして冷静な意見を貰うと良いように思います。

NFTアートを制作する側の方も投資をしながら販売も熟している場合もありまして、バグや納得できない仕様の報告などをTwitter上で発信しあっています。

知っトクコラム

NFTアートで負けにくくするには:

アーティストの出典先を見つける事から始めましょう。

希少性を謳う根拠がある調べた上で投資候補としましょう。

例えば、オークションやアートフェアでの展示があったNFTアートもしくはアーティストは、認知度もオープンシーでの取引履歴もないアーティストとは過去の実績が違います。

アーティストのSNSのフォロワー数であったり、ウイキペディア情報、リアルに扱っているギャラリーでの履歴など、根拠が2つ以上ある作品を購入候補としてピックアップして進めてみてはいかがでしょうか?

ネット上でアートの購入をお考えの方は「オンラインでのアート購入」の記事をご覧下さい。

第三者が介入する事によって発生するミス

再び第三者の話に戻りますが、管理を人に任せる時には注意が必要です。

管理そのものを人に任せていなくとも、倉庫をシェアする・荷物を代わりに運んでもらう場合にも注意が必要です。

『○○が何処かに行ってしまった』などの問題が発生しやすくなるからです。

アートは額が大きいので、管理が数点であっても棚卸管理する事は勿論、荷受け荷渡しリストの作成して下さい。

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アート投資のリスク

アート投資のリスクに関してですが、対海外の広い視野も織り交ぜて話して行きたいと思います。

アート投資のリスク
  • 破損リスク
  • 税金申告の不備のリスク
  • 盗品購入のリスク

破損リスク

破損はとてもショックが大きいと思います。

まず、管理途中で破損してしまった場合に備えて保険に入る事を考えてみてはいかがでしょう?

その上で輸送に関しても破損トラブルへの配慮が必要です

国内の輸送事情も近年、破損による払い戻しに厳しくなっているので事前に確認が必要です。

梱包技術や運送会社の選定などそう変わりはないだろうと思ってはいませんか?

リセールが締結したにも関わらず、輸送で破損があったら全て水の泡です。

国内のヤフオクやメルカリなどのプラットフォーム利用者は『素人梱包なのでご容赦ください』など記載がある場合もありますが、いずれにしろトラブルの種をご自身で撒いていては良くありません。

しっかり最善策を考えてリセールに備えましょう。

海外発送の場合には保険適用枠オプションを活用してみる事をお勧めします。

通関没収リスク

国際的なアート投資の場合には荷渡し/荷受けする通関作業時に没収されるリスクはあります。

ワシントン条約など国際ルールに触れる作品を輸送した場合には、没収と共に反省文の提出を義務付けている国もあります。

日本画の軸先には象牙を使用しているものがあります。

小さなパーツですが、それも検閲で弾かれてしまうので注意が必要です。

取引が丸ごと駄目になってしまう事もあるので、輸送に関する承諾書は必ず作成するのが無難だと思います。

税金申告の不備のリスク

取引先が海外の関わって来る場合に税に関する話がより複雑になります。

輸出免税の管理や海外税関への提出書類の作成もあるので、法人の一部門として開始するアート投資を勧めているのはこのような背景もあります。

貿易に関する申告以外でも、適当に管理しているとアート投資は金額が大きいので億単位で徴収を促される事もあります。

この場合、裁判をしても『知らなかった』『税理士は大丈夫だと言っていた』では帳消しにならないので一人ではなくどんな形であれチームになってほしいのです。

盗品の購入リスク

盗品の購入もアート投資のリスクと言えます。

国内での事ばかりではなく、日本に輸入して来てしまったとなると詐欺に引っ掛かったでは済まされない規模の問題に発展する場合もあるので気を付けておきましょう。

オークション規約などにも出品作品が盗品の場合の対応を記載しているケースがありまるので、しっかり確認して良質な投資に繋げましょう。

INTERPOL

インターポール(国際刑事警察機構)はインターポールが把握している盗難美術品を検索できるアプリ「ID-Art」をリリースしています。

134の加盟国から52,000以上のオブジェクトが含まれているINTERPOLの盗まれた芸術作品データベースにiPhoneから容易に検索が可能です。

なお、検索だけでなく、アイテムを盗難として報告する機能であったり、危険に晒されている可能性のある文化遺産や違法発掘調査を報告出来たりするそうです。

無料ダウンロード可能なので一度見てみて下さい。

知っトクコラム

どんな履歴のあるアートなのか、検索画面から画像検索して確認するのもお勧めです。

私のお勧めを2点ご紹介しておきます。

Yandex

こちらはロシアの検索サイトで画像解析が優秀で色んな情報を引っ張りやすいと感じます。

Bing

こちらの画像検索も引き合わせて使ってみて下さい。

意外なところからエビデンスが出てくる場合があります。

アート投資を失敗しないためには

何度もお話しますが、失敗しないコツはただ一つ・負けにくくする事です。

一喜一憂して勝ったり負けたりする事に流されない事が一番得をします。

負けにくくする為にはどんな形でも良いので人を自分側に巻き込む事が一番です。

アートは特に人と人の間に投資のアイデアが出て来ます。

損切の場合もトントンになる工夫を作ってみてください。

アート投資に失敗しない方法
  • 新しい情報を仕入れる
  • 数字を管理する
  • チームで共有する

詳しく見ていきましょう。

新しい情報を仕入れる

新しい商材を選定する為にも、まず新しい情報から仕入れる事は重要です。

不安要素の解消の為にもまずはウェブ・SNSから国内外のレポートに目を通しましょう。

ウェブ・SNSで仕入れる情報で重要なのは数字・額面が記載されているものを信用してください。

もう一つ、重要な事としては上手くいっている人と繋がる事です。

その方が為になる知恵を話してくれなくても構いません。

その人と繋がっている事で『新しい情報』が流れてきたら投資の機会を増やす意味で役立ちます。

それに、上手くいっている人の真似をするに越したことはないので人との繋がりを楽しんで下さい。

数字と人脈で新しい情報を仕入れましょう。

数字を管理する

NFTアートの場合は別ですが、一般的にアート投資は株価のようにグラフでどのような履歴が付いているのか見えにくい特徴があります。

だからこそ、自分で情報を取りに行かないとならない訳です。

過去の持ち手、金額を健忘録として残しておくと相場やトレンド分析に役立ちます。

『長年の勘で…』と言った言葉がありますが、それは相場観を仕様把握していると言い換えられます。

ウェブから過去のイベントであったり競売に関するデータは遡れますのでぜひ数字を管理してみて下さい。

チームで共有する

負けにくくする一番の方法は人を巻き込む事だと段落の最初で述べている通り、法人の一部門として始めた場合でも、個人で始めた場合でも、必ず外部に協力者を持ちましょう。

  • 税金に関する協力者
  • 貿易に関する協力者
  • リセールバリューに関する協力者

チームで丁寧に投資管理する事によって、販売時も購入時もバランスの良い投資への道筋が作れる筈です。

アート投資の失敗まとめ

いかがだったでしょうか?

最後に記事のおさらいをしたいと思います。

この記事のまとめ
  • 成長に失敗は付きもの
  • アート投資には長期運用の視点が必要です
  • 長期運用の為にも計画ある投資を心がけましょう
  • 失敗しないコツはただ一つ・負けにくくする事です
  • 情報と人脈には敏感になり、現金が常に流れている状態を作りましょう
  • チームを作る事によって丁寧な投資運用の形態を維持しましょう
  • 数字・額面を記録して相場観やトレンドを把握しましょう

今回はアート投資の失敗に関して記事を書いてきましたが、アート投資を通じて得した・損しただけではない部分をぜひ実感していただきたいと切に願います。

最後までご覧いただき誠にありがとうございます。

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この記事の制作者

坂本智美

京都造形芸術大学(現京都芸術大学)を卒業後、任天堂株式会社の商品品質管理部を経て、和器商会株式会社のオークションマネージャーを歴任。

  • 現在は美術修復スタジオを京都にて運営し
    リセールバリューの底上げに日々奔走
  • 美術に関するコンサル業務も請け負う

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この記事を書いた人

京都造形芸術大学(現京都芸術大学)を卒業後、任天堂株式会社の商品品質管理部を経て、和器商会株式会社のオークションマネージャーを歴任。

現在は美術修復スタジオを京都にて運営し、リセールバリューの底上げに日々奔走。美術に関するコンサル業務も請け負う。

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