アート/美術品はどのように選ぶ?選び方や見極め方を解説
アートや美術品を鑑賞するのが趣味という方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。
最近はコロナ禍ということもあり、自らアート作品を所有して自宅でじっくりと鑑賞を楽しむ方も増えてきているようです。
また、そんなアートや美術品は鑑賞目的としてだけではなく、資産形成や投資対象としても注目され始めています。
今回の記事では、アート・美術品の選び方や、購入する際の注意点などについて詳しく解説していきます。
- アートや美術品には絵画・彫刻・写真などのさまざまな種類がある
- アートは鑑賞目的としてだけでなく、資産や投資対象としても購入されている
- アート作品を選ぶ際は希少性などを重視すると良い
- オークションなどでは想定よりも高い落札金額になるかもしれないので注意
Media Argoでは、富裕層向けのプレミアム情報を随時配信していきます。
ARGO PREMIUMの公式LINEへの会員登録を済ませ、ワンランク上の情報をご覧ください。
アート/美術品の種類
アートや美術品の種類は多岐に渡りますが、その中から代表的な種類をいくつかご紹介します。
- 絵画
- 彫刻
- 写真
- NFTアート
絵画
アートや美術品と言えば、まずミレーやゴッホなどの「絵画」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
絵画にはさまざまな種類があり、日本画や洋画に始まり油彩、水彩、素描、版画などに分類することができます。
絵画はアート産業の中でも取引金額が比較的高いのが特徴です。
新人アーティストや名が知られていない作品なら数万円単位で購入することも可能ですが、著名なアーティストの作品だと数千万円〜数億円以上の価値で取引されているものもあります。
彫刻
「彫刻」は、木・石・金属などを彫り刻んでつくられた立体的な作品のことです。
絵画に比べると市場規模は小さいですが、人気が高いアートジャンルの一つと言われています。
彫刻は絵画とは異なり感触や重みを感じることができるため、実在しているということを体感できる点が魅力です。
写真
「写真」も、絵画や彫刻と同様にアート作品として認められています。
作品によっては数百万円〜数億円の億の値が付いたりすることもあります。
ただ、写真は量産することが可能なため、意図的にエディション番号を振り分けて限定するのが一般的です。
NFTアート
「NFTアート」とは、デジタルアート(イラストや写真など)と「NFT」を掛け合わせた作品のことです。
NFTは「Non-Fungible Token(非代替性トークン)」の略称で、ブロックチェーン技術を使うことで代替不可能なデジタル資産となります。
これまでデジタルデータは容易にコピーや改ざんができたため、資産としての価値はほとんどありませんでした。
しかし、NFTアートなら偽造不可能であり唯一無二の価値が証明されるので、実物のアート作品と同様に資産として持つことができます。
アート/美術品を購入する目的
アート/美術品を購入する目的は、主に以下の3つです。
- 観賞用
- 資産形成
- 投資対象
それでは一つずつ解説していきます。
観賞用
アートや美術品を購入する動機として最も多いのは、鑑賞を楽しむためだと言われています。
自宅にアート作品を飾ることで、想像力や感性を刺激して心を豊かにしてくれます。
画廊や美術館に足を運んでアート鑑賞するのももちろん良いですが、コロナ禍により家で過ごす時間が長くなったいま、自宅にお気に入りのアート作品を展示する方も増えてきているようです。
また、所有してじっくり鑑賞することで、年月をかけて作品の魅力を充分に味わえるところもメリットではないでしょうか。
資産形成
アートや美術品には資産としての価値もあります。
株式などの金融資産は市場や景気の影響を受けやすい傾向がありますが、アートは実体を伴う実物資産であるため、景気にあまり左右されずインフレ対策としても効果的です。
また、アートはご自身で楽しむためだけでなく、何代にもわたって引き継ぐことができます。
アートを次の世代へ受け継ぎ、資産として残していけるのは非常に魅力的だと言えるでしょう。
投資対象
近年、アートや美術品は投資対象として購入されることも増えてきました。
アートは実物資産であり、希少性も高いため値崩れが起きにくいという特徴があります。
また作品によっては年月が経つにつれて価値が高まっていき、購入時の価格の何十倍にも価値が上昇することも珍しくありません。
日本のアート市場は世界に比べてまだまだ小さいですが、今後国内マーケットが大きくなれば、所有しているアートの価値が爆発的に上がる可能性も十分にあるでしょう。
アートの投資価値については「アート投資とは」の記事で詳しく解説しておりますので、興味をお持ちの方はぜひご一読ください。
アート/美術品の選び方
ここでは、アート/美術品の選び方について解説させていただきます。
- 著名なアーティストの作品を選ぶ
- 本物を選ぶ
- 希少性を重視する
- 状態が良いものを選ぶ
- 応援したい・好きな作品を選ぶ
著名なアーティストの作品を選ぶ
どのアート作品を購入すれば良いか迷ってしまう方は、著名なアーティストの作品を選ぶのも一手です。
アーティストの知名度はそのままアートの価値に直結するため、著名なアーティストの作品ほど価値は高くなりやすいです。
購入にかかる費用も高額になりますが、その分値崩れも起きにくいというメリットがあります。
本物を選ぶ
アート/美術品を選ぶ際は、本物を選ぶことが大切です。
人気のアーティストの作品であればあるほど一定数の贋作(偽物)が存在してしまうため、高い金額を支払って偽物を購入してしまうリスクが潜んでいます。
偽物は本物に比べて遥かに価値が低くなってしまうので注意をしてください。
巧妙に作られていると本物か偽物かを見抜くには専門家でないと非常に難しいので、信頼できるギャラリーやサービス、専門家から購入すると良いでしょう。
希少性を重視する
アートを資産や投資として考えている場合は、希少性を重視して作品を購入することも大切なポイントです。
アート作品の価格は、「需要と供給」×「美的な価値」×「希少性」の3つの要素で成り立っていると言われています。
そのため、市場に出回っている数が少ない希少性の高い作品は、自ずと価値が上がっていくでしょう。
例を挙げると、アメリカ人アーティストのジャン・ミシェル・バスキアの作品は1988年に亡くなって以来着実に価値が高まっています。
アーティストがすでに亡くなっている場合、新しい作品が誕生しなくなるため希少性が高まり価格が高騰しやすくなります。
2017年には、実業家の前澤友作氏がバスキアの作品を1億1050万ドル(約123億円)で落札しています。
状態が良いものを選ぶ
購入する作品を選ぶ際は、なるべく状態が良いものを選ぶようにしましょう。
特にリセールバリューを意識しているなら、作品のコンディションも非常に重要なポイントとなります。
保存状態が悪く作品に傷や汚れなどがついていたり、破損していたりすると、有名なアーティストの作品でも評価は大きく下がってしまうため注意が必要です。
応援したい・好きな作品を選ぶ
作品選びに迷ったら、応援したいアーティストの作品や好きな作品を選ぶのも良いでしょう。
アートは楽しむことが大切なので、好きな作品を購入することでよりアートの世界に入り込むことができるのではないでしょうか。
また、アート作品を購入することはその作品のアーティストを応援することにも繋がります。
応援していたアーティストが評価され、作品の価値が高騰すればとても誇らしい気持ちになれそうです。
アート/美術品の作品例
世の中には数えきれないほどのアート/美術品が存在していますが、今回はその中から3つほど作品例をご紹介します。
- 草間彌生:南瓜
- バンクシー:風船と少女(Girl with Balloon)
- 村上隆:お花
草間彌生:南瓜
草間彌生は、1929年長野県生まれの現代美術家です。
まだら模様のかぼちゃをモチーフにした絵画や彫刻で知られ、「前衛の女王」「水玉の女王」 と称されることもあります。
2021年12月1日に行われたクリスティ香港のイブニング競売では、2013年の「南瓜」が6254万香港ドル(購入者手数料込み、約9億900万円)で落札されました。
バンクシー:風船と少女(Girl with Balloon)
バンクシーは、イギリスを拠点とする素性不明のアーティストです。
「風船と少女(Girl with Balloon)」という作品が、ロンドンで開かれたオークションにて約100万ポンド(約1億5,000万円)で落札されました。
落札された直後に、バンクシー自身が額縁の下部に隠していたシュレッダーで作品が裁断されたことでも話題となり、「愛はごみ箱の中に(LOVE IS IN THE BIN)」という作品名に改められました。
村上隆:お花
村上隆は、1962年生まれの現代アーティストです。
村上隆の代表作とも言えるのが、笑った顔が特徴的な「お花」というシリーズです。
このお花のモチーフはルイ・ヴィトンとのコラボレーションや、歌手・ゆずのアルバムジャケットなどにも使用されてます。
NFTマーケットプレイスの「OpenSea」でもお花をモチーフにしたNFTアートを出品しており、今非常に注目されています。
アート/美術品を購入する際の注意点
アート/美術品を購入する際は、以下の点に注意をしてみてください。
- 落札金額が高くなる可能性がある
- 場所が必要
- 流動性が低い
落札金額が高くなる可能性がある
アートや美術品を購入する方法はさまざまありますが、オークション形式の場合だと想定よりも落札金額が高くなる可能性があります。
競売の末に落札されるため、競りの雰囲気につられてしまうと落札予想価格を上回る価格で購入してしまうかもしれません。
アートは同じ作品でも購入する場所によって価格が異なる可能性があるので、慎重に判断した上で購入しましょう。
場所が必要
アートや美術品を購入する際は、事前に設置場所や保管場所を確保しておく必要があります。
自宅に飾りきれないほどの大型作品の場合は、別途専用の倉庫などを準備しなくてはなりません。
また美術品は汚れがついたり劣化してしまうと価値が下がってしまうので、設置・保管する場所や環境は非常に大切です。
作品によっては湿度や日光に気をつけなければいけないので、厳重に管理された美術品専用の倉庫などを利用する人もいます。
流動性が低い
投資の観点から見ると、アートは他の投資商品に比べて流動性が低いという特徴があります。
例えば株式だと証券取引所の取引時間内であればいつでも売買が可能ですが、アート作品は希望に近い価格で買ってくれる人を探すのには時間がかかってしまうでしょう。
ただ、基本的にアート作品は長期的に保有するのが前提となっているため、流動性の低さはそれほど大きな問題ではないのかもしれません。
アート/美術品の選び方のまとめ
アート/美術品の選び方などについて解説していきました。
- アートや美術品には絵画・彫刻・写真などのさまざまな種類がある
- アートは鑑賞目的としてだけでなく、資産や投資対象としても購入されている
- アート作品を選ぶ際は希少性などを重視すると良い
- オークションなどでは想定よりも高い落札金額になるかもしれないので注意
一般的にアート作品を購入するためにはまとまった金額が必要になりますが、ご自身が好きな作品を自宅でじっくり鑑賞できるのは非常に魅力的ではないでしょうか。
また、アートや美術品は鑑賞するためだけではなく、資産や投資商品として保有することも可能です。
ご興味のある方は、これを機会に魅力的なアートの世界に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。
Media Argoでは、富裕層向けのプレミアム情報を随時配信していきます。
ARGO PREMIUMの公式LINEへの会員登録を済ませ、ワンランク上の情報をご覧ください。