FTSE(イギリス)100指数とは?銘柄・配当や価格推移・見通しを徹底解説
イギリスを代表する株価指数である「FTSE(イギリス)100指数」は、投資の世界においても大きな注目を集めています。
今後経済成長を遂げると考えられるイギリスに投資をしてみたいという方は、ぜひFTSE100指数への投資を検討してみましょう。
この記事では、FTSE100指数の特徴や、過去の価格動向、今後の見通しについて解説します。
また、FTSE100指数に投資する方法とおすすめの証券会社もご紹介します。
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FTSE(イギリス)100指数とは?
FTSE100指数はロンドンの証券取引所(LSE)に上場している銘柄の株価指数のことです。
イギリスのロンドン証券取引所に上場されている時価総額が大きい100社を対象銘柄とし、1983年12月31日の株価を基準値(1,000ポイント)として計算された時価総額加重型指数となっています。
イギリスの代表する企業の株価のことで、日本でいう日経225と同じようなものになります。
日経225は日本を代表する225の企業の株価を指数化したもので、FTSE100はイギリス及び世界を代表する100の銘柄の株価を指数化したものです。
それではFTSE100について、もう少し詳しく確認していきましょう。
時価総額加重型指数とは
時価総額加重型指数とは、東証株価指数(TOPIX)などと同様に、指数に採用している各銘柄の時価総額を合計して、基準日の時価総額からの増減を指数化したものです。
FTSE100の銘柄は基本的には時価総額上位銘柄によって構成されていますが、選定の上では銘柄の流動性についても考慮されています。
そのため、FTSE100の構成銘柄を選定する上では、時価総額が大きいだけでなく浮動株比率が高いということも重要な基準になっています。
浮動株というのは、特定の株主によって長期保有されていない株式のことです。
たとえば、純粋に市場で売買されているのではなく、企業間の持ち合いのために保有されている比率が高い銘柄は浮動株の比率が低いとみなされます。
こうした銘柄はマーケットが動いた際に株価が乱高下するリスクが高いため、選定から外される場合もあります。
FTSE社とは
FTSE社は、ロンドン証券取引所とイギリスの金融・経済新聞社のフィナンシャル・タイムズ社が共同出資して設立した合弁会社です。
世界中の株価指数の構築・算出を専門的に行なっている会社で、現在はロンドン証券取引所の100%子会社となっています。
FTSE社はロンドン本社以外にも、東京、パリ、ニューヨーク、香港、フランクフルトなどの世界各地にオフィスを構え、独自の情報収集力を駆使しています。
ロンドン証券取引所の株価指数以外にも、世界中の株価・債券といった様々な資産について12万を超える指数を算出しています。
・FTSE250:FTSE100についで価総額が大きい250銘柄で構成
・FTSE350:FTSE100とFTSE250の両指数の銘柄で構成
・FTSE SmallCap Index:小型株で構成
・FTSE All Shares:FTSE350とFTSE SmallCapの両指数の銘柄で構成
・FTSE AIM:ロンドン証券取引所の新興市場(AIM)の銘柄で構成
また、英国の主要な株価指数には、FTSE100以外にも上記のようなものがあります。
FTSE(イギリス)100指数の特徴
次に、FTSE100指数の特徴について順番に確認していきましょう。
世界的な一流銘柄で構成
FTSE100の構成銘柄には、日本でも馴染みのある世界的な大企業が数多く名を連ねています。
・AstraZeneca(アストラゼネカ)-医薬品
・Barclays(バークレイズ)-銀行
・British American Tobacco-タバコ
・Burberry(バーバリー)-ファッション
・InterContinental Hotels Group-ホテル
・Lloyds Banking Group(ロイズ)-銀行
・Prudential(プルデンシャル)-保険
・Royal Bank of Scotland Group-銀行
・Schroders(シュローダー)-投資顧問
・Standard Chartered-銀行
・Unilever(ユニリーバ)-家庭用品
・Vodafone Group-携帯電話
構成銘柄を見ると、日本でも馴染みのある「ユニリーバ」、「バーバリー」や、コロナ禍で名前をよく耳にする「アストラゼネカ」等世界的な大企業が多数含まれています。
実はFTSE100を構成している企業には、イギリスの企業だけでなく国外の企業も多数含まれています。
ロンドン証券市場は世界でもいち早くグローバル化を推し進めたため、イギリス企業だけでなく、世界中の企業が株式での資金調達を活発に行っています。
そのため、結果的にロンドン証券取引所は、イギリスの証券市場というよりも世界の証券市場という色彩が濃くなっています。
したがって、FTSE100に投資するということは、世界中の企業に国際分散投資をしているのと同じ効果があるともいえるのです。
また、ロンドンは世界的な金融ビジネスの中心地ということもあり、銀行・証券・保険といった金融系企業が多く名を連ねているのもFTSE100の特徴といえます。
FTSE100に投資できる商品
現在のところイギリスのFTSE100のみを対象とした投資信託は設定されていないため、FTSE100指数を対象とした投資の方法は、主に「ETFでの現物取引」「CFD取引」の2種類になります。
FTSE100への投資に関心があるのであれば、ETFでの現物取引かCFD取引がおすすめです。
株式と同じ方法で取引できるETFには以下の3銘柄があります。
・iシェアーズ・コア FTSE 100 UCITS ETF(英ポンドクラス)
・UBS ETF 英国大型株100(FTSE 100)
・バンガード・FTSE100・UCITS ETF
投資を行うにあたっては、地域や銘柄などが偏らないようにさまざまな資産にお金を振り分ける「分散投資」が大切です。
イギリス経済はEUからの離脱による悪影響ばかりが指摘されますが、今の世界経済はBrexitの影響より、新型コロナウイルスの猛威の方が大きなリスクとみなされているようです。
ワクチン接種が進み、今後の経済回復がいち早く期待できるイギリスの株式市場への投資が注目されています。
関連記事:ETFのおすすめ銘柄ランキング
こちらの記事では、ナスダックに連動するQQQやS&P500に連動するVOOなど、他の指数関連銘柄について詳しく開設しています。
高配当が期待できる
FTSE100指数及びこれを参照とするETFは分配金利回りが高いことで 知られています。
例えば 、FTSE100指数をベンチマークとするiシェアーズ・コアFTSE100 UCITS ETF(英ポンドクラス) は 2021年10月5日時点で分配金利回りが3.72%と、他のインデックス ファンドに比べても高い分配金利回りを誇っています。
安定したインカムゲインを期待する投資家にとっても魅力的な投資対象となるでしょう。
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FTSE(イギリス)100指数の価格動向
それでは、FTSE100の価格動向を振り返ってみましょう。
2015年1月〜2020年までの価格動向
こちらは2015年1月以降のFTSE100指数のチャートです。
FTSE100の過去の相場で確認しておきたいのは次の3つの下落ポイントです。
・2015年8月「チャイナ・ショック」
・2016年6月「英国民投票(Brexit)」
・2020年年初〜「コロナショック」
まず、2015年8月に中国株の暴落が起き、世界的に株安傾向となりました。
この中国を起点とした株式市場の暴落は「チャイナ・ショック」とよばれ、イギリスだけでなく世界中の株式マーケットに大きなインパクトを与えました。
次に、2016年6月に国民投票でEU離脱が決定し、世界的なニュースになりました。
このタイミングでFTSE100も下落を見せてはいますが、予想されているほど大きな影響はありませんでした。
そして、2020年以降は新型コロナウイルス感染拡大の影響で世界的に大きく株式マーケットが下落することになりました。
2021年以降の価格動向
続いてこちらは2021年年初から現在までのFTSE100の価格動向です。
青:FTSE100
水色:S&P500
オレンジ:日経225
こちらはFTSE100のチャートにアメリカのS&P500と日本に日経225のチャートを重ねたものです。
2021年年初は新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、株価は伸び悩んでいました。
しかし、ワクチン接種が開始されたことを背景に経済回復期待が戻ってきたため、じわじわと株価は上昇を続けています。
Brexitの影響を懸念する声もありましたが、EU離脱以降も経済への影響はさほどないことを確認した投資家の資金が戻ってきたことも要因と考えられます。
他の先進国の株価の動きと比較してみると、直近の株価の乱高下が大きい日経225に比べてFTSE100は比較的堅調が動きを維持しているように見えます。
一方、アメリカのS&P500と比べるとまだ株価の出遅れ感は強いように感じます。
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FTSE(イギリス)100指数の今後の見通し・価格予想
FTSE100指数の今後の見通しについては、次の3点に注目すると良いでしょう。
以下で順番に詳しく解説していきます。
・アフターコロナにおいてのイギリスの経済動向
・BrexitとFTSE100との関係
・BOE(イングランド銀行)の金融政策
ワクチン接種が進むことによる経済回復期待増
現在、世界中で新型コロナウィルス対策が当面の課題となっていますが、その中でもイギリスは先進国の中で早いペースでワクチン接種が進められています。
イギリス経済がワクチン戦略で他の先進国よりも一足早く現在の状況を抜けることで、その後に再び成長を迎えるのではないか、とも予測されています。
近年は世界経済の中であまりポジティブなニュースのないイギリス経済ですが、今後は先の見えない経済状況下でも高い成長率が期待できそうです。
また、世界の金融市場においては、アメリカの金利・株価・ドルのトリプル高が顕著です。
金融緩和を背景に個人消費が好調推移しており、米経済に多くの人が注目している状況です。
FTSE100指数も世界経済を牽引する米経済の影響を受け、好調な動きをキープすると期待できます。
Brexitによるネガティブインパクトは小さい
FTSE100指数に触れるときは、Brexit(英国のEU離脱)の問題が一緒に語られることがよくあります。
イギリスは2020年年末にEUを離脱しましたが、これによる今後の株価への悪影響はほとんどないと考えて良いでしょう。
FTSE100指数の構成銘柄は金融サービス業が多いことが特徴ですが、この金融サービス業の取引先の多くはアメリカや中国となっており、対ヨーロッパはむしろ赤字となっています。
お金の取引についてはもともと特に制約がないことから、専門家の間でもEU離脱はそれほどダメージがないと考えているようです。
また、FTSE100はアメリカや中国を相手にするグローバル企業がメインです。
つまり、ヨーロッパ圏内の利益は多少下がったとしても経営に深刻なダメージは受けません。
仮に業績が悪化すると、時価総額の大きい別の優良企業と入れ替わるのでFTSE100指数が極端に低下することはないと考えられます。
BOE(英中央銀行)の金融政策には注視が必要
2021年2月に、イギリスの中央銀行であるBOEがマイナス金利導入はすぐに行われない旨の考えを示したことから英ポンドは買われ、通貨の価格は上昇しました。
マイナス金利の導入が見送られたことは、株式マーケットについては短期的なネガティブインパクトとなります。
今後、もし仮に利上げに踏み切るような政策がとられた場合、株式市場は短期的に上値が重い展開になることも考えられます。
しかし、マイナス金利政策の導入は弱った経済に対するワクチンとしての役割が期待されるので、当面マイナス金利導入が必要ないと判断されたということはイギリス経済が堅調に回復していることを示していることにもつながります。
長期的にみると、FTSE100指数にとってもポジティブ材料となるでしょう。
FTSE(イギリス)100指数に投資できる証券会社
FTSE100指数に投資できる証券会社の代表例を紹介します。
IG証券
取扱商品 | FX、株価指数CFD、株式CFD、商品CFD、バイナリーオプション、ノックアウトオプション |
取引手数料 | ・FXや各種CFD取引(株式CFDを除く)の取引手数料は無料 ・株式CFDの取引手数料・スプレッドに関しては銘柄によって異なる |
取引プラットフォーム | ・WEBブラウザ版取引システム ・トレーディング・アプリ(スマートフォン/タブレット) ・ProRealTimeチャート |
レバレッジ倍率 | 最大10倍 |
公式サイト | IG証券公式サイト |
関連記事 | IG証券の評判 |
IG証券は世界中で約24万人以上が利用している大手証券会社です。
米国株のCFD対応銘柄が豊富で、世界中の様々な指数連動のETFを取り扱っています。
・CFD取引ができるため、少ない資金でレバレッジをかけて投資ができる
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IG証券には高性能で使いやすい取引ツールや充実した学習プログラムが用意されているため、投資の初心者でも安心して利用できる証券会社です。
無料で利用できるデモ口座でバーチャル取引も体験できるので、初めてETFを買うという方はぜひ口座開設をしてみましょう。
CFD取引に興味のある方は、IG証券での口座開設をおすすめします。
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SBI証券
取扱商品 | 国内株、投資信託、外国株、先物・オプション、FX、債券 など |
海外ETF/現物取引の手数料 | 約定代金の0.45%(税込0.495%) 最低手数料:0ドル 上限手数料:20ドル(税込22ドル) |
その他サービス | 米国ETFの定期買付サービス(積立購入) 米国貸株・貸ETFサービス |
公式サイト | SBI証券公式サイト |
関連記事 | SBI証券の評判 |
SBI証券は口座開設数国内No1の証券会社です。
・手数料が安いため、取引コストを抑えられる
・株式・ETFの定期買付サービスで積み立て投資ができる
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FTSE(イギリス)100指数への投資方法
FTSE100指数への投資方法は、証券会社や取引手法によって異なります。
今回はIG証券のCFD取引について説明します。
口座を開設する
まず、IG証券の公式サイトより口座を開設します。
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1. 申し込み情報、本人情報の入力
2. 各種規約の同意
3. 本人確認書類の提出
入金する
口座開設が完了したら、取引に必要な金額を入金しましょう。
入金の方法は2種類あります。
・クイック入金
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クイック入金は、下記対象金融機関から 入金手続きを行うと即時に取引システムに反映される入金方法です。
三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、PayPay銀行、楽天銀行、ソニー銀行、住信SBIネット銀行、ゆうちょ銀行
ベストレシーバー入金は、ユーザー一人ずつに紐づけられている専用振込先口座に入金する入金方法のことです。
クイック入金に提携している金融機関の口座を保有しているのであれば、即時入金かのうで振込手数料も無料(三井住友銀行とPayPay銀行を除く)のクイック入金の利用がおすすめです。
銘柄を検索する
ETFのトレード画面に移動し、CFDの取引画面に切り替え、検索窓で「FTSE100」と入力します。
「英国FTSE100」を選択すると、画面上にチャートが表示されます。
発注する
「注文」をクリックすると、画面右側に注文を入力する画面が出てくるので、以下の手順に沿って注文してみましょう。
①「買い」もしくは「売り」を選択
②注文方法と価格を入力
③ロット数や注文レート等を選択
④「注文確定」をクリック
取引に当たっての留意事項
CFD取引では「買い」注文を出すか、「売り」注文を出すかを選択することができます。
今後価格が上昇すると予想される場合→「買い」のポジションを保有
今後価格が下落すると予想される場合→「売り」のポジションを保有
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FTSE(イギリス)100指数に関するよくある質問
次に、FTSEに関する質問に答えていきます。
FTSE100指数への投資はどんな人がおすすめ?
米国や日本といったメジャーな投資対象地域にすでに投資をしている人におすすめです。
投資の基本は「分散投資」であり、投資対象の地域や商品を分散させることでリスクを下げつつ効率的な資産運用が実現できます。
米国・日本といった地域への投資はすでに行なっている人が多いと思いますが、イギリスは株式マーケットに出遅れ感があったこともあり、まだ投資を行なっていない人も多いのではないでしょうか。
ETFでの現物取引やCFD取引で投資を行うことができます。
現物取引とCFD取引どちらがおすすめ?
それぞれにメリット・デメリットがあるので、自分に合った方法を検討しましょう。
安定した資産運用を行いたいのであれば、現物取引がおすすめです。
少額でレバレッジをかけて取引を行いたいのであれば、CFD取引がおすすめです。
CFD取引であれば売りポジションを保有することで、相場の下落にも対応することができます。
CFD取引を始めてみたいという方は、ぜひIG証券で口座開設をしておきましょう。
投資をして利益が出た場合の税金は?
FTSE100へ投資して利益が出た場合、売却益、配当益とも申告分離課税の対象となり、税率は20.315%(所得税15.315%、住民税5%)です。
なお、NISA枠(非課税枠)で投資をすると、売却益・配当益とも国内では課税の対象外になります。
詳しくは「CFD取引の税金」をご覧ください。
FTSE(イギリス)100指数のまとめ
今回はFTSE100指数について紹介しました。
イギリスの株式市場に投資をするのであれば、IG証券のCFD取引がおすすめです。
売りポジションを持つことができるため相場の下落にも強く、レバレッジをかけて運用できることから少額の資金でも大きなリターンを狙えます。
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